取り壊されたマンションの平均築年数は38年!にびびっていた話
中古マンションのリノベーションをしたいけど、その中で一番気になったのが築年数でした。もしかしたら終の棲家になるかもしれないし、いざ売るとなっても、あまりに古かったら売れないのではないかと思ったり。
中古マンション購入の最初の壁は築年数問題
せっかくリノベーションしても、すぐ取り壊されたらどうしよう、地震の時は大丈夫なのか…など、それなら新築にした方がいいんじゃないのかとか、私もすごく悩みました。
ネットの情報はいろいろ出てきてわからない!ということで、夫と一緒に聞きに行きました。
全国に店舗を持つリノベーション業界の先駆者的存在で、中古マンションの見極め方や資金計画などのセミナーや個別相談会をほぼ毎日開催。ショールーム開催なのでリノベーション事例も体感できます。
“取り壊されたマンションの平均築年数は38年”のカラクリ
この言葉をどこかのサイトで見た記憶があり、「やばい!ローン払い終わった老後には、取り壊し?むりむりむりむりーーー」と、人知れずびびっていた時がありました(笑)
ただ、これにはカラクリがあって、すべてのマンションが38年に取り壊されるわけではない、と。ちゃんと読めば当たり前なんですけど。
ここでいう平均築38年というのは、もちろん施工不良管理不足による老朽化などもあるでしょうが、時代背景が大きく影響しています。
建築技術が発展し、人口は増加傾向にあったので、古い建物をどんどん新しく建て替えることが求められた時代だったということ。俗にいう、スクラップ&ビルドというやつですね。
なので、住宅寿命がきて取り壊されたわけではなく、古いのは壊して新しくしてほしいというニーズありきだったわけですね。景気のいい話だなぁ。
2000年代になると「100年コンクリート」とか謳われ出し、最近は「200年住宅」とも言われています。でも、その頃からまだ100年も200年も経っていないので、検証はできないわけですが、それだけ建築技術が向上したということです。
マンションの価値は10年経たないとわからない
2014年、大手不動産会社が販売した横浜市のマンションが施工不良によって傾いたというショッキングなニュースがありました。
【横浜マンション傾斜】 くい8本が強固な地盤まで届かず 建築基準法違反の疑い 三井不動産が販売(1/2ページ) - 産経ニュース
国交省によると、問題のマンションは平成18年に販売を開始した横浜市都筑区内の4棟で最高12階建て。大型商業施設に隣接し、計700戸以上を擁する。4棟のうちの1棟が傾いていることに気づいた住民側の指摘を受け、三井不動産レジデンシャルと三井住友建設が調査を開始した。約50本のくいのうち計8本のくいが強固な地盤まで届いていないことなどが判明した。
このマンション、当時築8年だったそうです。
築8年って、リノベーションマンションの中では相当な築浅に該当します。
築古だから心配で、築浅だから安心っていう構図は成立しないことになりますね。
じゃあ、どう選べばいいんだよ?っていう感じですが、“マンションに何か欠陥があれば、10年以内に問題が起こる”と言われています。
逆に言うと、“築10年以上で何も問題がなければ、良いマンション”といえるでしょう。
「マンションは管理を買え」は正しい
上に挙げたニュースは施工不良による問題でしたが、施工が問題なくても、住人の質や管理レベルによって、マンションは良くも悪くもなります。
いくつかのマンションに内覧に行ってみて、この辺はかなりチェックしていました。
- ゴミ置き場がきれいかどうか
- 駐輪場は整理されているかどうか
- 修繕積立金はきちんと未払いなく積み立てられているかどうか
- 修繕計画はどうなっているのか
「このマンション、最近よく売りに出されているな~」と思っていた物件では、実は修繕積立金の未払いが発生していて、数年に1回、全戸に数十万円単位で徴収される計画になっていたんです!
これはリノベ業者の人が管理会社に資料を取り寄せてくれて発覚したこと。
未払い者のためになぜ払わなければいけないんだ~~~!!!と、その物件からはさっさと逃げました。そういう物件だと、売主もなかなか買い手つかないよね…と同情しつつ。
管理体制が悪いと、修繕が必要なタイミングで修繕されず、取り壊しということにもなりかねませんからね。
新築マンションだと、これからどういう人が入居するのかわかりませんが、中古マンションだと、その辺が見えるので、そういう意味でも安心です。
私たちが選んだのは築14年のマンション。
管理体制もしっかりしていて、住民の人たちへあいさつ回りもしましたが、とても穏やかそうなファミリーが多いマンションでした。これから住むのが楽しみです。